草木染名古屋帯

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草木染とは

草木染(くさきぞめ)」とは、植物(草、木、花、果実、樹皮など)から抽出した天然の色素を使って染める、伝統的な染色方法。

きものの世界でも、草木染は自然な風合いと深みのある色合いが魅力的です。

着物においての草木染の特徴

  • 自然な色合い:化学染料では出せない、やわらかくて温かみのある色が特徴。
  • 一点ものの風合い:同じ植物でも気候や時期で色が微妙に異なり、世界に一つだけの染め上がりに。
  • 環境にやさしい:天然素材を使うため、持続可能な染色方法としても注目されている。
  • 時間と手間がかかる:染液の準備や染めの工程に時間がかかり、職人の技術が必要。
  • 代表的な植物例:藍(青)、茜(赤)、刈安(黄)、桜(淡紅)、栗(茶)など。

この帯、黒一色に見えるかもしれませんが、よく観ると茜も織り込まれているのがわかります。

胴帯部分裏表2柄

お太鼓の部分のお柄も2柄なので4パターンの楽しみ方が出来ます

草木染、名古屋帯、大原女

こちらは市松柄
着物の紋様には、いろいろな想いも込められております。

市松紋様の意味

  • 永遠・繁栄
    正方形が途切れることなく続く様子から、永遠の繁栄を表すと考えられています。

     
  • 縁起が良い
    子孫繁栄や事業拡大など、良いことが続くことを願う縁起物として親しまれています。
     

この紋様は、江戸時代に、歌舞伎役者の佐野川市松が舞台衣装の袴にこの模様を身につけたことから、広まりまったそうです。
また、もっと以前には「霰(あられ)」と呼ばれ、天皇や公家の装束に用いられていたようで、
また、
石畳を模した模様であることから「石畳」とも呼ばれていました。

この帯はまた隠れた場所お太鼓では出てこない場所にこんな刺繍がされております

名古屋帯、草木染、大原女

大原女(おおはらめ)

大原女(おおはらめ)とは、京都府京都市左京区大原地区の女性が、柴や薪などを頭にのせて、京の町へ売り歩いた行商の女性のことなのですね。
鎌倉時代から昭和初期まで、約800年続いた大原の風習です。

 
大原女は、紺色の着物に赤いたすきを掛けた独特の装束で知られています。
時代とともに装いは少しずつ変化しましたが、頭に柴や薪を載せて京の町へ売り歩く姿は、大原の風習として長く続いてきました。

 
大原地区は、平安時代から炭の産地として知られており、初期の大原女は主に炭を扱っていたと言われています。当時、京の町まで道路が整備されていなかったため、厳しい環境下での行商だったことが想像できます。

何だかこの帯を締めますと力仕事が出来そうな、そんな気分になります。

 

 

この記事を書いた人

川野 恵美

音大生時代より音楽教室、サントリーホールレセプショにニストとしても従事。結婚、出産後は大阪にて子どもや保護者向けコンサートや音楽活動をしながらPTAや音楽家協会などの地域に根付いたボランティア活動も行う。 子どもの節目の行事を切っ掛けに幼いころから好きだった着物を日常着としてもこよなく愛し身に纏う生活をしている。 現在は家業の「美と健康」の会社(株)五愛を従事しながら「きものとピアノのお教室」を経営。 様々な自分の「好き」音楽や文化を媒体に「生きやすい世の中に」 心地よい居場所作りを目指している。 人との繋がり、話を聴くこと、話すことが好きでライフワークとしてのインターネットラジオパーソナリティーとしても8年目を迎える。

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